京都工芸繊維大学

やわらかさデザイン研究室

教育概要

モノづくり/デザインに関わる教育への取組み

モノづくり実践教育:講義から課外活動、社会貢献まで「モノづくり」

  • モノづくりサークルの活動支援
  • 夏休み公開教室の担当
  • エンジニアリング教育では、様々な教養・知識に加えて、自ら手を動かしてモノを作ってみる経験から学ぶ機会が貴重な価値を生み出すとの考えに基づく教育指導にも力を入れています。

    これに関しては、カリキュラムにある科目の担当に加えて、モノづくりサークル設立の支援の時から技術指導、また各種イベントにおけるモノづくり実習の担当として高校生向け体験イベントや小中学生向けの夏休み公開教室なども担当しています。

“人財”の育成:特徴あるモノづくりを実現する個性に着眼した「設計者論」

  • エンジニアリングにおいて創り出されるモノは、数学分野で多く観られる一義的な解であるケースは少なく、むしろ創出者から生み出されるコンセプトや生来から持つコダワリによって千差万別であることが多いものです。

    このことから、人が次代のテクノロジーを生み出すというコンセプトに基づく「設計者論」を理念とし、常に「個性」と「社会」を意識した教育指導を実施しています。特に、没個性的な分業となることが無いよう、常に自己主張・他人評価を意識するよう対応しています。

社会で使われることを意識したエンジニアリング教育の実践

多様性・社会性を意識した教育:より実学を指向したアカデミアの創出

  • 高校生体験入学「動くシステムを自作しよう」
  • 研究成果の製品化
  • テクノロジーの発展は、アカデミア界における取組みだけでなく、社会へ反映・貢献して波及効果を及ぼすことによって、さらに強力に推し進められることが可能です。そこで様々な場面における教育テーマの設定においては、「社会で役立つ」こと前提とした思案を重ねています。

    たとえば講義科目においては必ず「使われること」を意識したデザインまで道筋を立てるように説き、また学外向け体験講義では知識教授に加えて「使えるモノ」を具現化するテーマを設定しています。さらに研究教育においても、学術発表・論文投稿にのみ終始することの無いよう、特許出願に加えて実用化までの企業対応、展示会における応対指導など、創り出したテクノロジーを社会へ普及させるために欠かせない素養・実体験を授けるよう取組んでいます。

実感を通じたテクノロジー教育:自ら触れながら理解する学術体系

  • 理論の構築
  • 感覚的理解
  • 科学的なテクノロジーの発展では、理論的に裏付けされた学術体系の構築が不可欠でありながら、教育指導は時として知識教授・情報提示のみになる場合があるため、この克服によって堅実な成果の創出が重要と考えています。

    そこでこの教育においては、先人たちの教えを踏まえながら、さらに諸現象を自ら観測・捉えた上で分析し、そこから根底に秘められた科学的関係を解き明かして理論構築するよう教育指導しております。その成果の端的な実例が「柔さ」計測に関する研究成果で、ヒト指で触れた感覚について数学的に表現する方法を博士後期課程の大学院生が考案しました。

    さらに研究成果を実社会的へ提示することによって身近な未解決課題を顕在化するサイクルを生み出しており、結果として現実的な研究テーマを生み出す状況を創り出しています。

柔軟な発想・行動を涵養する教育:産業界の諸課題への適応能力を養成

  • 学生も参加した大学見本市
  • 院生4名との国際会議参加
    (モントリオール、2014)
  • 産業界で知識や教養を効果的に駆使していくためには、その世界の状況を肌身に感じて得られる方向意識が重要であるため、できるだけ学生指導においては学外と交流する機会を設けています。

    たとえば年に数回参加する展示会では、各企業を代表するトップクラスの管理職・研究者と直に話せる貴重な機会であるので、できるだけ所属研究室の学生も立ち会わせています。またテクノロジー展開を地球規模で考えなければいけない現状へ対応する能力を養成するため、できる限りの機会を活用して学生に海外で研究を発表する機会も設けています。

    これらの取組により、特定の課題のみへ固執することなく、社会で必要とされる様々な諸課題へ柔軟に適応することへの価値発見と、それらへの取組み過程で涵養される発想・行動の柔軟性を身に着けられる教育へ取り組んでいます。

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